Posts

Showing posts from April, 2024

生得的不平等

 不平等にも種類があると思いませんか?自身の業とも言えるような不平等であったり、他者からの圧によって受ける不平等であったり、と。日々の不満が溜まっていればいるほど、これは不平等だな、とか社会に迎え入れてもらえないという居場所のなさに苛まれることもあると思います。その中でも今回は「生得的不平等」について思うことを書こうかなと思います。  「生得的不平等」は文字通り、生まれつきに(生得的に)持つ不平等です。(この言葉が正式に存在しているのかは知りませんが、とりあえずここではそう呼ぶことにします。)即座に思いつくものには、身体的障碍であったり、精神的障碍が多いと思います。これらは、五体満足という言葉が差別用語とされているのか分かりかねますが、一般的に大多数が持ち合わせて生まれてくるであろう要素を持たず、ないし持ちすぎて生まれてくることで起こる不平等です。ここで私が思うことに、「生得的」という言葉が何を意味するかについて私たちは社会福祉的に曖昧な理解しかしていないということがあります。さて、いくつか例を挙げます。 一人の女性が一つの手に指を4本持った状態で生まれてきたとします。その女性はピアノを弾く際に他の大多数の指を5本持つ人間ならば容易に弾けるであろう和音を弾けないとします。これは生得的不平等でしょうか。 一人の男性が、幼少期にピアノを習いたいと親に頼み込んだ際に、親が「そんな女々しい習い事などせずにスポーツをしろ」と言われ、そのままピアノに指一本触れず育ってきたためにピアノが弾けないとします。これは生得的不平等でしょうか。 一人の女性が、幼少期からピアノを習いたかったが、家庭が貧乏であり、ピアノを習うお金もなくピアノを弾く経験もできず、そのままピアノに指一本触れず育ち、ピアノが弾けないとします。これは生得的不平等でしょうか。 一人の女性が、ピアノという言葉さえ聞いたこともなく過ごしてきたために、ピアノに興味も持たず、触れることもなく、ピアノが弾けないとします。これは生得的不平等でしょうか。 ここではピアノという、生活に最低限必要とは言い難いものを取り上げたために少し不平等という言葉の意味する範囲がずれてしまっているかもしれません。また、ピアノが弾けないという言葉が意味する、不可能性の幅も広く、違和感を感じるかもしれません。ですが、とりあえずこれらの例...

April Fool

 April Foolを逃してしまいました。Nです。  折角気負わずに嘘を吐くことができる特別な日があるのにも関わらず、それを逃してしまう大馬鹿者です。こんにちは。少し前にSNSで流れてきた漫画で、皆が真実を話さないといけない日なるものが設定されている世界を描いたものがありました。なるほど、日頃から嘘に塗れた私たちの世界ではこれくらいが丁度良いのかもしれないなんて思ってしまいましたが、そうでもないのではないかとも感じました。はて、嘘には種類があると語る人間もいるようで、人を傷つける嘘と人を守る嘘があると云う。私はこの意見に賛成も反対もしませんが、一考の価値がある言説であるとは感じます。「嘘は泥棒の始まり」と言われるほど世間一般には嘘は毛頭許されざるものかもしれません。虚偽はそれそのものが犯罪となり、嘘とは虚偽や詐欺と広義には同義であると考えることもできます。であればやはり罪なのでしょう。しかしその罪は常に許されざるものである訳ではなく、この世の中には「情状酌量」と呼ばれる概念があります。その人間の背景を鑑みて、避けようのない状況など同情の余地があると見做されたものは、その責任を本人のみでなく環境、つまりこの社会にも属するものであると考え、減刑をする、ないし執行猶予を持たせる、といったものです。(私は法律には疎いので間違っている部分もあると思います。)さてここで、人を守るためについた嘘を正当化することはできるのでしょうか。何かその人の気分を落ち着かせるためについた嘘を「正義」とすることはできるのでしょうか。正直私には分かりかねますが、真実が常に人間を支えてくれるとは限らないと考えることはできると思います。まあ所詮、経験則ですが。  4月が始まり、新生活なるものが始まり、世界では時間が流れていることが自明であると無理矢理納得させられそうになってしまう今日この頃ですが、皆さんは苦しくはないですか?ふと思ったことがあります。ストレスは適度にかかる際には人のパフォーマンスを向上させるという言説ですが、ここでいうストレスは私たちが日頃生活して苦しいと感じるあの感覚ではなくて、もう少し無意識的な、意識にも上らないような柔らかいストレスであるということです。いや、苦しいならばその苦しさの中で足掻くのではなく、その苦しみのない場所に行きたいと望むことは多くの場合起こりうること...